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[試合後会見]2023.2.14

バレンタイン決戦! 中川健太vs古谷昭男!

 WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級王座決定戦、同級1位の中川健太(37=三迫)対同級12位の古谷昭男(25=六島)が14日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントで行われた。

 日本王座を返上して、アジア王座に狙いを定めた中川と、2度目のタイトル挑戦の古谷の熱い思いがぶつかり合った。勝利の女神が微笑んだのはーー。
中川健太(三迫)が新王者!
 終盤のピンチを切り抜けた中川がベルトを掴んだ。初回、古谷の右ストレートを浴びて腰を沈めたが「距離を遠くした」(中川)。3回以降は、サウスポー中川が相手の右を外して右フックをヒット。さらに上下に打ち分け、ポイントを重ねた。偶然のバッティングで眉間と左目上をカットした古谷だが、ボディにパンチを集めて肉薄した。9回、中川は右フックから連打で、ダウン寸前まで追い込むが、驚異的な粘り強さを見せた古谷は、10回にワンツーで効かせて一気に攻め込んだ。しかし、このままペースを取られないのが中川。右フックで再び盛り返した。最終12回は、中川が上下のコンビネーションで、ジャッジに攻勢をアピールした。
「倒したかった」
 タフファイトを制した中川は「試合前のアップで、足がフワフワしているのに気がついた。初回の右ストレートが効いたのと、後半は打ち疲れてしまった。右フックはよく当たったが、左ストレートを返すことができなかった。古谷選手がタフなのは想定内だったが、パンチが硬かった」と冷静に試合を振り返った。

 三迫貴志会長は「試合前は、圧倒できる相手だと思ったが、気持ちが強かった。タイトルマッチは勝たないといけないので、結果に関しては評価したい。しかし、もっと高いものを求めたい。さらに進化した姿を見せてほしい」とさらなる飛躍に期待した。
「目指すのは世界」
 目指すのはあくまで世界の舞台だ。スーパーフライ級は、実力者揃いで挑戦するのも難しい階級だが「世界にたどり着きたいが、まだまだ遠い。ただ、諦めるつもりはない」とこれからも勝ち進んでいく。

 「勝ったので三迫ジムの選手として、ジムに顔を出せる。それが一番うれしい」。

 試合前のインタビューで「三迫ジムでボクサーとして生きているこの生活を奪われたくない」と語っていた中川は、これからも強さを追い求めていく。
「相手の方が上手かった」
 一方、最後まで食い下がった古谷は「初回の右ストレートは感触があった。しかし、(中川選手は)ポジション取りが上手くてパンチが強かった。10ラウンドに効かせたが、自分もダメージがあったので、攻め切ることができなかった」と唇を噛み締めた。

 敗れはしたものの、12ラウンドにわたって真っ向勝負した。評価が下がることはない。
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