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[前日計量]2022.5.10

三代大訓と富施郁哉が計量をパス!

 IBF(国際ボクシング連盟)ライト級13位の三代大訓(27=ワタナベ)と日本ユース・バンタム級王者の富施郁哉(23=ワタナベ)が日本時間10日、オーストラリア・ニューカッスルのシビックセンターで前日計量に臨み2人ともクリアした。

 トリプルタイトルマッチが開催されるとあって、明日の試合はオーストラリア全土でPPV配信されるが、富施はメインイベントで、WBOオリエンタル・スーパーバンタム級王者のサム・グッドマン(23=豪)に挑戦。この試合は、空位のIBFインターコンチネンタル王座も懸けられることが伝えられた。この試合に勝てば、世界ランキングも期待できる。

 三代はライト級7回戦でフランシス・チュア(豪)と対戦する。日本やアジアからは、なかなか世界戦線へ食い込むのは大変だが、オーストラリアは近道になるかもしれない。
7ラウンドで行われる
 試合が行われるニューカッスルでは、今回のボクシングイベントが大きな盛り上がりを見せていて、街中にポスターが貼られているという。試合会場のニューカッスル・エンターテインメントセンターは、チケットがほぼ完売(5000枚)状態とのことだ。

 三代とチュアともに、ライト級リミットを200g下回る61.0kgで前日計量をクリアした。この日になって急きょライト級7回戦に変更となった。当初より1ラウンド少ない中での試合となる。三代は「僕のようなスタイルだと、8ラウンドでの試合とは少し違う。プランは変えないが、心持ちは少し変えていかないといけない。最初から相手に攻めさせ過ぎないようにしたい」と気を引き締めた。
「力の差示す」
 それでも、「相手にとって『当たって砕けろ』の乱打戦にはしない。ボディワークと距離感、パンチのキレ、パンチを出すタイミング。すべてにおいて圧倒したい。力の差を見せる」とオーストラリアのファンに三代の強さをアピールするつもりだ。

 「オーストラリアは過ごしやすくて、しばらくこっちにいたいくらいですね」。三代の海外進出第1弾に注目だ。
地域王座2冠戦に変更
 富施は、スーパーバンタム級リミットを100g下回る55.2s、グッドマンは、300gアンダーの55.0sでパスした。計量後には深町信治マネージャーが作ったおにぎりとトマトソースのパスタを口にして空腹を満たした。「合宿の時も作ってくれるが、本当に美味しい」と電話口で声を弾ませた。

 地元の人気選手のグッドマンと対戦する富施は「フェイスオフの時に顔を近づけてきたので、気合いが入っているのが伝わってきた」と印象を語ったが、「映像で見る限り、応援がすごいようだが言葉がわからないので気にならない」と平常心を保てているようだ。
「自分のボクシングを貫く」
 WBOオリエンタル王座に加えて、空位のIBFインターコンチネンタル王座も懸けられることになった。「ベルトのことは気にせずに、距離をキープしながら冷静に戦い流れの中で倒しにいく」と意気込んだ。富施にとって、勝てば大きく飛躍するビッグチャンスだ。

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