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[試合後談話]2021.11.28

福永宇宙が地元高知で凱旋試合!

 2020年度全日本スーパーバンタム級新人王の福永宇宙(24=黒潮)が28日、高知セリーズ体育館で開催された「第38回黒潮ダイナミックファイト」のメインイベント、スーパーバンタム級8回戦で木元伸之介(24=角海老宝石)と拳を交えた。

 四国初の全日本新人王に輝いた福永は、2年1ヶ月ぶりに地元のリングに上がった。福永が登場するとこの日、一番の拍手が送られた。
福永宇宙(黒潮)がKO勝ち!
 福永が得意の右ストレートで木元を倒した。初回は、福永がジャブからワンツー、左ボディを決めて先制攻撃。しかし、2回になると木元はガードを固めながらコンパクトなパンチで反撃。その後は一進一退の攻防が続いた。5回、福永は右ストレートでグラつかせると、左右をまとめてダウンを演出。ダメージが深い木元を見てレフェリーはノーカウントで試合をストップした。
10戦全勝(5KO)
 試合後は多くのファンから写真撮影やサイン攻めにあっていた福永。地元のヒーローのKO劇にファンは酔いしれた。取材に応じた福永は「初回は自分のペースだったので、2〜3ラウンドで倒せるかなと思ったが、相手はプレスを強めてきた。効いたパンチはなかったが、打っても下がらなかったのでしんどい展開になると思った」と拳を交えた木元の強さを説明すると、「5ラウンドに効かせたが一旦、落ち着いた。ただ、クリンチでフラフラしていたので一気に仕留めに行った」と試合を振り返った。
ジム全体を盛り上げていく
 この日の午前にはプロテストが行われ、黒潮ジムから4名のプロボクサーが誕生。最初は福永だけがプロ選手だったが、現在は6名になったという。「自分が負けることは黒潮ジムが負けること」と覚悟を持ってリングに上がったというと、「自分だけではなく、ジム全体で強くなっていきたい」とボクシングで高知県を盛り上げていくつもりだ。

 小川竜司会長は「最後は宇宙(福永)がしっかりと倒してくれたので疲れも吹き飛んだ。初回から距離を把握していて、危険な場面もなく安心して見ることができた」と愛弟子の勝利に合格点を与えた。

来年も高知で開催!

 この日は630人の観客が会場に駆けつけ興行は大成功を収めた。小川会長は来年も開催していく意向を示した。
愛媛の剛腕パンチャー濱元耕平(フォーラムS)
 この日は、四国に所属するボクサーも出場し会場を盛り上げた。フェザー級4回戦では、愛媛県のフォーラムスポーツに所属する濱元耕平(31)と桑渕柊耶(21=江見)が激突。濱元が力強い左右フックで攻め立てると左フック、右フックからの連打で立て続けにダウンを演出。2回、プレスをかけて右フックで桑渕をキャンバスに沈めた。

 濱元は「後ろ重心にしてジリジリと攻めることができた。相手は膝が揺れていたので仕留めに行った。KOを意識していたので倒すことができて嬉しい」と笑顔を見せた。

 総合格闘技で8戦した濱元は、26歳でジムに入門し28歳でプロテストに合格した。「来年はB級を2勝してA級に上がりたい」と目標を掲げた。
左:大川悠真(27)
中央:升田貴久会長
山崎元裕(32)
 今年2月にプロ加盟した愛媛県の升田ジムからも2名が参戦した。大川悠真(27=升田)は三浦智弥(17=姫路木下)とスーパーバンタム級4回戦、山崎元裕(32=升田)は同じくスーパーバンタム級4回戦で近藤シュラ(20=姫路木下)と対戦しいずれも引き分けとなった。

 升田ジムは、ここまで3選手が出場しているが1敗2分とまだ勝利はない。初勝利は次回に持ち越しとなった。升田貴久会長は「勝負の世界なので仕方がない。なかなか勝つのは難しいですね」と苦笑い。「2人とも今回は適正階級ではなかったので、合っている階級で試合をさせたい」と語った。

 大川は「手数で上回っていたので勝ったかなと思ったが、思っていた以上にパンチをもらっていたのかもしれない」と語ると、「結果を出すことができず悔しいがリラックスして楽しくできた」とデビュー戦での充実感を口にした。

 山崎は「相手うんぬんではなくて、もっとできたはず。でも、これが今の実力。練習してきたことを試合で出せるようにしていきたい」と感想を語った。

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