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[電話取材]2021.11.19

シーソーゲームを制したのは?

 前日本スーパーフライ級王者の中川健太(36=三迫)が19日、後楽園ホールで開催された「MISAKO BOXING」のメインイベント、スーパーフライ級8回戦に出場。同級8位の廣本彩刀(24=角海老宝石)と拳を交えた。

 昨年12月に福永亮次(35=角海老宝石)との3冠王座統一戦で敗れた中川が復活を印象づけたのか?それともキャリア5戦目で元王者に挑んだ廣本が、上位ランカーを撃破したのか――。
中川健太(三迫)が再起に成功
 激しいペース争いを制した中川が最後に突き放した。序盤は、サウスポー中川がプレスをかけてワンツー、右フックを好打。主導権を握りかけたが廣本も右ストレート、ショートの左フックで食い下がった。6回、廣本は右ストレートで後退させると連打で攻勢。中川にダメージを与えてポイントを取った。最終8回、中川は左ストレートでガクッと腰を沈めさせるとKOを狙い最後まで攻め立てた。ジャッジ3者ともに2ポイント差をつけた中川が再起に成功した。
「最後のラウンドは取りにいった」
 試合後に電話取材に応じた中川は「セコンドから『(ポイントは)競っているから最後のラウンドは必ず取ってこい』と言われて攻めた。とにかく勝てて本当に良かった」と約1年4ヶ月ぶりの勝利に声を弾ませた。

「自分から仕掛けて試合を作っていくのがテーマだったが、待ちの一発狙いになってしまった。相手は打ち終わりを狙っているのがわかったが、一発を当てたら単調になってしまった」と反省すると、「6ラウンドにもらった右ストレートはめちゃくちゃ効いた」とピンチになった6回の攻防を振り返った。
「続けるには勝利が必要」
 福永戦で敗れて無冠になったが「まだまだ強くなれると思った」。「三迫ジムでボクサーとして生きているのが本当に楽しいので」と復帰を決意しこの日を迎えた。
「練習でも何かを掴めそうな感覚でもう少しで殻を破れそう。まだまだボクシングを続けたい。それには勝利が必要だった」と試合前はプレッシャーがあったというが、見事に打ち破った。
2022年の中川健太に期待!
 今後の目標を聞かれた中川は「再起戦を一つ勝っただけなので、偉そうなことは言えないが…、テクニックで魅せる良いボクサーになっていきたい」と飛躍を誓った。

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