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[発表会見]2020.9.18

黒田雅之が就職してボクシングを再スタート

 川崎新田ボクシングジムは18日、神奈川県川崎市産業振興会館で記者会見を開き、IBF(国際ボクシング連盟)フライ級6位の黒田雅之(34=川崎新田)の復帰戦と川崎市「働き方改革事業モデル事業」の取り組みについて発表した。
 黒田は、11月12日(木)に後楽園ホールで開催される「フェニックスバトル」スーパーフライ級8回戦で廣本彩刀(23=角海老宝石)と対戦する。
 昨年5月にIBF世界フライ級王者のモルティ・ムザラネ(37=南アフリカ)に挑戦して以来の再起戦に臨む黒田は、「復帰したからには世界チャンピオンを目指す。そのために決められた試合を一戦一戦勝っていく」と意気込みを語った。
 黒田は、復帰する際それまでアルバイト勤務していたコンビニエンスストアから今年3月に看護・介護サービス事業を手がける株式会社SOERUTE(山上剛史代表取締役)に就職し、よりボクシングに専念できる環境を整えた。
施設の利用者にベルトを見せたい
 黒田は、人手不足が課題の中小企業と子育て主婦やスポーツ選手をマッチングする事業を展開しているストーリー株式会社(松尾実里代表取締役)の紹介で4ヶ月間のインターンシップを経て正式に株式会社SOERUTEに入社した。
 黒田は、午前8時30分から午後2時30分週5回勤務で固定給がもらえ、試合2週間前には休みをもらえるという。高齢者のリハビリを介助する仕事で「生活する上で心配がなくなりプラスになっていて伸び伸びとボクシングができている」。「将来的にしてみたいことに通じる」と充実感を口にした。
プラスになっている
 また、「以前はうす暗い時間からロードワークして早朝に働いて仮眠してからジムワークをしていたが、今は規則正しい生活をしているので、勤務時間が長くなったのに疲れが残らなくなった」と精神的にも体力的にも良い方向でボクシングができているようだ。
左:大石真之 右:白崎隼樹
 また、会見には同門の白崎隼樹(27)と大石真之(25)も出席した。白崎はアマチュア58戦33勝(3RSC)25敗、国体ライトウェルター級5位の実績を残しプロに転向。10月にB級(6回戦)テストを受けて合格すれば年内にデビュー戦を行う。日体大卒業後は故郷の福井県でボクシングを続け国体で引退する予定だったが「満足する結果を出すことが出来なかった」と1年のブランクを経て、知人の紹介で今年の4月にジムに入門した。
 スーパーライト級で頂点を目指す。白崎は、幼稚園で週4回勤務しながらボクサーとの両立を図る。白崎は、「子どもたちに元気や勇気を与えられる選手になりたい」と抱負を語った。

 10月22日(木)に後楽園ホールで開催される「DANGANオール4回戦」フェザー級4回戦でデビューする大石は、黒田と同じ介護施設に勤務する。オーストラリアに留学経験があり、特許事務所に務めていたが、「ボクシングをしながら仕事ができる環境があることを知り」介護施設に転職したという。
川崎から世界を目指す
 川崎市では、市内企業の「働き方改革」の取り組みを推進するための「働き方改革」に意欲的な企業に対して専門アドバイザーの派遣などを行い、新たなモデルを創出する事業を実施している。人手不足が課題の市内中小企業に対し、子育て主婦やスポーツ選手等をインターンシップ派遣し、潜在的な担い手の短時間雇用の普及促進を図り、「多様な人材の活躍」・「多様な働き方による人材確保」を目指す取り組みを行っている。

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