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[ニュース]2018.2.28

山中慎介「お互い万全のコンディションで戦いたかった」

 WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級王者のルイス・ネリ(23=メキシコ)が計量をパスできず失格、王座剥奪となった。明日は山中慎介(35=帝拳)が勝てば新王者、負けか引き分けた場合は王座が空位となる変則タイトルマッチとなる。計量を終えて会場を後にした山中からコメントが届いた。
 王座剥奪となったネリは、明日の12時に日本ボクシングコミッション事務局で58.0kgを上限とし再計量を行うことになった。試合は3月1日(木)に両国国技館で開催される「ワールドプレミアムボクシング」のメインイベントで行われ、当日夜7時56分から日本テレビ系列で生放送される。
山中は1回目でパス
 「今回の試合にかける思いが強かった。両者とも万全のコンディションでやりたかったし、それは相手にも期待していた。それでも試合はあるので気持ちを整えて明日の試合を頑張りたい。向こうも多分調子を上げてくるでしょう」と悔しさを噛み殺して明日の試合を必ず勝つと話した。さらに「最近、当たり前のようにこういう計量オーバーのケースが増えている。もっと厳しくしてほしいと思う」と苦言を呈した。 
 
 ネリの計量失格に対し、帝拳ジムの本田明彦会長は「昨日まで元気に練習していたが、今朝になり体重が厳しいという情報を聞いた。(ネリを)周りがコントロールできていない証拠。厳しい状況だが仕方がない。山中がよりやっつけようという気持ちになっているのではないか。良い結果が出るよう祈るしかない」と話した。
ビダル・マクドナル(49)
 ノーコメントで会場を出たネリに代わり、取材に応じたビダル・マクドナル・アシスタント・トレーナーは「今回の試合から栄養士をつけて食事のメニューと量を決めていて全幅の信頼を置いていた。前回は栄養士がいなくてもしっかり落とせた。今回は体重に関しては関与していない」と責任は栄養士にあると逃げた。
マルコ・アントニオ・ペレス(56)
 計量会場に帯同していたマルコ・アントニオ・ペレス栄養士は「2ヶ月前から彼の担当になった。今朝は3.0kgオーバーだったが、水分を抜いて落とせると思った。他のボクサーも担当しているが、ネリに関しては私の経験が生きなかった。全責任は私にある。山中選手や関係者には申し訳ないことをした」と減量失敗の原因を説明し、謝罪した。
2日目の計量に臨んだネリ
 前日の調印式後のグローブチェックの際、ネリ陣営がメキシコ製のグローブを拒否し日本製のウイニングに変更したいと申し出た件に関しては、計量後のルールミーティングで日本製のグローブで試合を行うことが決定した。
 また、VADA(ボランティア・アンチ・ドーピング機構)が2月2日、3日にネリに対し、ドーピング検査を実施。陰性で問題なしと日本ボクシングコミッションから発表された。

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