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[ニュース]2010.11.27

揃って2階級制覇!!

 24日、名古屋ガイシホールで行われたダブル世界戦は、いずれも日本が誇る技巧派サウスポーが判定勝ちを収め、揃って2階級制覇を達成した。
 WBC世界フェザー級王座決定戦に出場した前WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積(真正)は、25戦全勝(18KO)のファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)に3対0の判定勝ち。再起で、しかも飛び級での2階級制覇という快挙を達成。日本のボクシング史上、同一イベントで二人の2階級制覇者が誕生したのは初めてのこと。
左:長谷川 右:ブルゴス
 終わってみれば長谷川の明白な判定勝ちだったが、7回には左アッパーを浴びて冷やりとするシーンがあるなど、最後まで気の抜けない試合だった。体格で勝る若い全勝の強打者が相手とあって、長谷川にとっては決して楽な展開ではなかった。
長谷川 穂積
 それを物語るように控え室に戻った新王者の顔は、8回にバッティングでカットした右目上には白いガーゼが貼られ、他も赤いミミズ腫れが目立った。「練習したことの半分もできなかったけど、勝って終われて良かった」と、まずはホッとした様子。しかし、試合内容には不満らしく、口をついて出るのは反省の言葉ばかり。「バンタム級だったら倒れているはずのパンチでも相手は倒れない。それがフェザー級なんだと感じた。打ち合ったのは僕のダメなところ。強い気持ちを見せたかったから打ち合ったんだけれど、それは意志が弱いから」。
 それでも12回をフルに戦ったことで手応えも得たという。「久しぶりに12ラウンド戦ったので自信になるこの感覚を覚えておきたい」と話した。
長谷川控え室
 試合全般の総括としては、「オカン(10月24日に逝去)の好きな綺麗なボクシングはできなかったけど、勝ったから良しとします」と自己評価した。
ブルゴス
 一方、敗れたブルゴスは26戦にして初の敗北にショックを隠しきれなかった。「長谷川は速かった。言い訳はしない。まだ私は若いし、これを糧にして前に進んでいく。個人的には長谷川はモンティエルにリベンジすべきだと思うけれど、私も長谷川にリベンジしたい」。
 終盤になって右目が腫れたことも敗因のひとつと考えているらしく「腫れて見えにくくなってしまった。それ以後は戦いづらかった」と、終始うつ向きながら話した。

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